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種子島宇宙センターの見学に行ってきました

鹿児島県南部にある種子島
鉄砲伝来の地として有名ですが、ここに宇宙に最も近い島と呼ばれる所以の種子島宇宙センターがあります。
今回、種子島宇宙センターの見学に行ってきましたので、アクセスなども含めてご紹介したいと思います。

■結論

・大人も楽しめる
種子島での移動は車必須
・絶滅寸前の種子鋏は持っておいて損はない工芸品

■詳細

まず鹿児島から種子島に入るには、 飛行機、高速艇、カーフェリーの 三つのルートがあります。
宇宙センターは種子島の中でも 南端に位置し、種子島空港種子島の中程、カーフェリーと高速艇は種子島の北端に位置する西之表港に到着します。
種子島内では、車での移動がほとんど必須になるかと思いますので、直接車を持ち込めるカーフェリー以外の選択肢では、空港もしくは港で レンタカーを借りる、もしくはタクシー貸し切りなどの移動手段になるでしょう。
今回は、鹿児島港から始発の高速艇、トッピー&ロケットに乗り、ダイハツのトールという車を丸一日オリックスレンタカーで借り、トッピー&ロケットの最終便で鹿児島港に帰ってきました。

トッピー&ロケットであれば、鹿児島港から90分で種子島入りできます。

トッピー&ロケットの時刻表はこちら
https://www.tykousoku.jp/fare_time/

飛行機であれば鹿児島空港からおよそ40分ですが、今回は前日まで鹿児島市内に宿泊していたこともあり高速艇をチョイスしました。
ジェットフォイルという水中翼船で、港に停泊時は通常の船のように見えますが、高速航行中は船体を浮かせて高速で航行します。
乗るのは初めてでしたが、高速走行中は大きな揺れもなく非常に快適でした。
高速走行からの着水も、衝撃はなく注意していなければいつ着水したのかわからないような感じです。
全国的には、どの運航会社も ジェットフォイルが老朽化してきているらしく、新造の必要性が高まっているにもかかわらず、5艇以上など まとまった数の要求がないと メーカー側も新造をしないようで、 全国的に定期便保持事の危機にさらされているようです。

レンタカーは、ダイハツのトールという車を丸一日オリックスレンタカーで借りました。
レンタカーは随分前に借りることを決めていたので、料金は丸1日借りて4320円と高くない値段でした。
種子島内は 全体的に 起伏の少ない島というように言われていますが、 宇宙センターまでの道のりの中には多少のアップダウンもあり、大人2名と子供1名の乗車でしたが、1Lクラスのトールでも、べた踏みに近いような シチュエーションも何回かありました。
もし旅行中のドライブを快適にしたいと思われるならば、少なくとも軽自動車より上のランクをお勧めします。

さて、種子島宇宙センターには高速艇で入港した西之表港から、車で約1時間半かかります。
見学ツアーは、11:00、13:30、15:30の3回。

見学ツアーについて
http://fanfun.jaxa.jp/visit/tanegashima/tour.html

朝一番の高速艇の入港時刻は 9時過ぎですので、そこからレンタカーで車を借りて飛ばして、ちょうど1回目のツアーに間に合うような時間設定になっています。
この場合、昼食はツアー後、もしくは移動中に車内で簡単に済ませるか、ですね。
ちなみに始発の高速艇は朝も早いので、朝食も結構悩みます。
皆さん同じ境遇なのか、出航前の待合室で食べている人も結構居ました。

今回は昼食時間に余裕が欲しかったので、13時半からの回を予約しました。
しかし、結局この時間だと15時前に終わり、トッピー&ロケット最終便17時発なので、ツアー後に展示を見たり、お土産屋さんなどを回っていると、今度は後ろが結構ギリギリです。
まぁとはいえ、日帰りでもちゃんと見学できるということは素晴らしいと思います。

なお ごはん処は種子島内にいくつかありますが、お店がある場所は固まっていて種子島宇宙センターの近くだと車で10分ほどの距離にお店が何軒かあります。
今回はマスターカードコンシェルジュの方におすすめいただいた、美の吉食堂でお昼をいただくことにしました。
さすがにコンシェルジュお勧めということもあって、アットホームな雰囲気で量も多くそしてリーズナブル。もちろん味も美味しかったです。

また今回の旅行で、お土産に種子鋏を買って帰ろうと思って探していたのですが、売っている場所が近年では特に種子島内でも限られているようです。
美の吉食堂の店員の方に売っている場所をお聞きすると、食堂から徒歩圏内にあるトンミー市場をご案内下さりました。高校の跡地だそうです。
トンミー市場では6寸の種子鋏は最後の一本で、西之表港にある青安商店というお土産屋さんでも、6寸種子鋏は残り4本となっておりました。種子鋏は 在庫の数自体も少なくなってきているようです。

今新しい職人さんが脈々と受け継がれてきた技術を後継するために修行をされているようですが、50代の方なのに職人としては島ではひよっこ扱いだそうです。
以前は6つほどの製作所があったそうですが、もう残る1つも上記のような状態なので、今後はこれまで通りの供給量にはとても及ばないことが想定されます。
種子鋏はほぼ全ての工程が手仕事で作られる芸術品とも呼べるもので、日本刀の作り方にも通ずる代物と言われているにもかかわらず、売値は5000円程度と非常に安価です。
このご時世、もっともっと高値で売ってもいいと思うのですが、何か事情があるのでしょうかね。


さて、ようやく宇宙センターの見学ツアーです。
一回の時間区分では、大体マイクロバス1台分の人数が定員です。
見学ツアーでは3箇所をめぐります。

最初は、宇宙に行かなかった本物のロケットが飾られてある倉庫に案内されます。
日本のロケットの側面がオレンジ色をしているのは、直接吹き付けている断熱材があのような色をしているからだと説明を受けました。
レプリカとかではなく本物のロケットが、すぐ手の届きそうなところに飾られているのを見ると少年心がくすぐられるようです。

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宇宙に行かなかった本物のロケットが見学できる

幾重にもパイプが複雑に絡み合っていて、これらが全て機能して一つのロケットとして成り立っているのだと思うと、これを作った設計者の方には頭が下がる思いです。

次はロケット発射場に案内されます。
こちらは非常に高いセキュリティーの中にあり、ツアー客の我々はバスから降りることが許されず、車窓からの見学にとどまりました。
遠くに見えるのは、新しく作られている建設中の発射場のようです。

 

なお、ロケット組み立て棟の中にロケットが入っている場合、我々はゲートの中に入ることも許されないようです。
まぁ絶賛作業中ということでしょうから、普通に考えれば仕事の邪魔になったりするでしょうからね。
ロケット組み立て棟の開き戸は、ギネスブックにも載ったことがある世界一大きな引き戸であり、分厚さ1mの中にエンジンが組み込まれています。
両開き式になっているとのことなので、なかなか凝っていますね。

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二つのロケット発射場

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ロケット組み立て棟。両側のコンクリートの上をドーリーが歩くように走る

ロケット組み立て棟で組み立てられたロケットは、発射場まで2台のドーリーと呼ばれる車に乗せられて移動します。その速度わずか時速2km。
ちなみに先述した倉庫には、ドーリーの鉄でできたタイヤも展示されていました。
ドーリーはコンクリートに埋め込まれたマグネットを頼りに、自動でも手動でも運転できるようです。
また、いくつもあるタイヤはそれぞれ自由に制御でき、超信地旋回的に回転したり、カニ歩きのように横向きに移動もできるとのこと。
さすがに普通車とは全然違いますね。

種子島宇宙センターの建物には3本の青いラインが描かれているが分かると思います。
こちらはシーブルー、スカイブルー、スペースブルー の意味とのことです。
まさに綺麗な海に囲まれた宇宙センターならではです。

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3本のブルーライン種子島宇宙センターの象徴

ツアーの最後は、発射管制室です。
テレビなどでよく見る部屋そのままですね。
ちなみにお偉いさんは後ろの良いイスに座るのだとか。。

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発射管制室

そんなこんなでツアーが終わり、あとは再び自由行動です。
展示物も時間の都合上、軽くしか見られませんでしたが、宇宙ステーションさながらの写真スポットはお勧めです。